6月「梅雨に打ち勝つ スリルの3days」#07

　廊下

昨日のゲーム大会の様子は知っています。
凛、このゲームですが……思わず悲鳴が出てしまうほど怖いゲームなのでしょう？

らしい。

即席なので全然練れていないのですが……。
このゲームの怖いシーンを、プロジェクターに映す……なんてどうでしょう？

結構乱暴にやるんだね……。

何を今さら。
強引に物事をやりとげるのが「懺悔部」でしょうに。

いい案だね。
今から出来ることっていったら、そのくらいしかない。
凛。ゲームの操作、お願いしてもいい？

わかった。

あと、さ。
要人の案に乗っかる形で、ひとつ提案があるんだけど……。

　視聴覚室（夜）

よし！
簡易布団も敷いたし、食い物の準備も出来た！
独身気分……とまではいかないけど、気が楽だなぁ。

ウキウキじゃないですか……。

あんな先生初めて見た。

まるで子どものようです……。

お前ら、ポップコーンおかわりいるなら早目に言えよ？
はじまっちまうと作れねぇから。

「夜の部」の希望者全員、待機したよ。
全員視聴覚準備室にいる。

そして「夜の部」のみなさんもウキウキという……。
先生が驚くさまを「生の娯楽」として生徒に提供する――だなんて、なかなか考えませんよ。
まったく、性格が悪すぎます。

かもね。
先生を攻撃するのはまだ早いと思ってたんだけど、チャンスが巡ってきたなら仕方がないよね。

こういった類は運ですからね。
ツキが巡ってきたなら躊躇せずに動く――陽谷先輩の判断は正しい。

ありがとう。
改めて説明するね。
ここに泊まろうとしてる先生が、油断したところで電気を消す。
そして、凛のホラーゲームの絶叫必至シーンをプロジェクターを使ってスクリーンに流す。
もちろん、スピーカーも爆音。
先生がどういうリアクションをするのかを「生の娯楽」として提供する。

ええ、とてもいい案です。
リョウタ、電気を消す流すタイミングは貴方に任せました。
得意でしょう？
微妙で繊細な、「間」を感じとるの。

自信はないけど、やってみる。

さて、僕はここまでです。
よろしくお願いしますね。

さてと……、飯も食ったし。
プロジェクター……あれ？
いつもここに置いてあったよな……？

陽谷先輩！
照明落としてください！

おっけー！

なっ、なんだ……？
停電……？
いや、災害アラームなんて来てないし……。

凛くん、今だよ！

……。

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懺悔部と梅雨を過ごそう！