7月「希望を並べる 朝の品評会」#02

 　廊下

時は遡り、数十分前――

くっそ……。
「懺悔部」の活動時間に遅れる……。

いった！
ちょっと今ぶつかったよね？

あ……「新生徒会」の……。
よりにもよって面倒くさい人に……。

ねぇ、痛いんだけど？
よそ見もよくないし廊下走るのもよくないよねェ。
っていうか、お前。「懺悔部」の1年だね。
ふーーーーーーーーーーーーーーん。

……何？

おい、嬉吾。早くしろって。
打ち合わせに遅れると先生うるさいだろ。

うるさいのはお前だよ、皆晴。
――ねぇ、「懺悔部」。
明日から、ちょっと手伝ってくれないかなァ？

 　「懺悔部」部室

――そして、今に至る。

――ってことで、「遅刻者に罰を与える役」を言い渡された。
「新生徒会」の互嬉吾に。

物騒だな。
罰ってなんだよ。

知らない。
「明日から遅刻という大罪を犯した生徒が懺悔部の部室に行くからよろしく」としか言われてない。

まったくわかりませんね。
明日になったら説明してくれる――なんて、親切なことを「新生徒会」がしてくれるわけないと思いますし。

うーーーん……？

何かわかりますか？

学校の行事や日程が変わってないのだとしたら、明日から「遅刻ゼロ月間」ではあるんだよね……。
毎年、生徒会主導でやってるやつ。
もしかしたらそれのことを言ってるのかも。

ゲェ……。

「遅刻者」を、「懺悔部」が更生させろ――
嬉吾はそういうことを言いたかったんじゃないかな。

「新生徒会」がやるべきことを押し付けられた、ということでしょうか。

たぶんね。
嬉吾は生徒会長だったおれがいるから、事情や説明を省いて用件だけを伝えたんだと思う……。

迷惑。

それはそう。

嫌な役を押し付けられちゃいましたね……。

雑用や汚れ役は「懺悔部」に押し付けておけば何とかなると思っているのでしょう。
まったく腹立たしいです。

で、ハルヤ。どうするんだ？
突っぱねるんなら協力するけど。

うーん……。
突っぱねるのは簡単だけど、それだと何も解決しないよ。
本来生徒会は「遅刻ゼロ月間」の開催から、「遅刻者の更生・指導」まで全部の作業を行ってきた。
けど「新生徒会」が更生の仕事をしないつもりなら、おれらが動かないと遅刻者のためにならない……。

遅刻常習犯のオレとしては放っておいてほしいところなんだが……。

突っぱねたら更生させる役がいなくなってみんな幸せなんじゃないの？

まじでそれな。

――よし、請けよう！
「新生徒会」に代わって、遅刻してきた人を更生させてあげよう！

マジ……？

マジ……？

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懺悔部と朝顔を育てよう！